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WROロボットコンテスト世界大会7位入賞!

追手門学院大手前中・高等学校ロボットサイエンス部は「宇宙をテーマにしたロボット教育活動」に取り組んでいます。その活動の1つが、WRO(World Robot Olympiad:ワールド・ロボット・オリンピアード)ロボットコンテストへの挑戦です。WROは50カ国8万人以上の子どもたちが参加する世界規模のロボットコンテストです。また、本大会は、文部科学省・経済産業省も後援し、JST指定の国際科学コンテストの1つでもあります。
今年度、本校ロボットサイエンス部は、高校ベーシック部門、高校エキスパート部門、中学ベーシック部門、中学エキスパート部門、中学オープン部門の5つのカテゴリーに挑みました。そして、3つの部門で優勝し、大阪代表として9月の全国大会(東京)に駒を進めました。夏休み返上でロボットに磨きをかけたこともあって、全国大会でも各地方大会の代表と肩を並べ、健闘しました。
とくに中学オープン部門のチームは優秀賞を獲得し、世界大会への切符を掴むことができました(優秀賞は全国で2チームのみ)。オープン部門の競技は、テーマにそったロボットを製作し、5分間で発表するというものです。2015年のテーマは「危険な環境における資源開発」です。本校生徒は、普段から宇宙について研究していることもあって、「月面における大規模な資源開発ロボット」を製作しました。日本代表になった生徒たちは日の丸を胸に世界大会に向けてロボットのさらなる革新を試みました。世界の頂点を目指して・・・。
そして、11月6日~8日にカタールの首都ドーハで世界大会が行われました。


【初日(11月6日)】robo_1
早朝にカタールに着き、そのまま会場へ。甲子園球場のような大きなドームの中で、世界各国の代表選手たちがひしめくようにロボットの最終準備をはじめていました。最初、生徒たちはその雰囲気に圧倒されていましたが、気を取り直して準備に取りかかりました。準備が完了するまで5時間ほどかかりましたが、3人で力を合わせ、2m四方の空間を月面に仕立て上げました。さらに英語のプレゼン練習にも余念がありませんでした。
よっぽど疲れたのでしょう。ホテルに着くやいなや生徒たちは倒れるように眠っていました。


【2日目(11月7日)】
robo_2ロボットの発表審査の日です。ところが、前日まで動いていたロボットがうまく動きません。
何度も試みましたが、思い通りに動いてくれません。審査の時間が近づき、焦りは募るばかりです。最終手段として、ロボットのバッテリーをはずし、ロボットにプログラムを最初から再インストールすることで、やっとロボットが元の動きに・・・。原因を突き止め、不具合がでないように、ノートに手順を記し、万全を期しました。
robo_3そして、いよいよ審査です。おそらく生徒たちは緊張していたことでしょう。しかしながら、彼らはそのような様子を微塵も見せず、堂々とロボットを操作し、大きな声で英語のプレゼンを行いました。彼らは、これまで何百回もこの発表練習をしてきました。その厳しい練習が実を結びました。
また、沢山のカタールの子どもたちや他国の選手たちが、私たちのブースを訪れてくれました。
その都度、ロボットを紹介し、賞賛の拍手をいただきました。中には彼らの発表をきいて感動して涙を流す方も・・・。沢山の他国の選手とも親交を深めました。ともにロボットを頑張ってきた仲間・・・、彼らが仲良くなるのに時間は必要ではありませんでした。


【最終日(11月8日)】
robo_4お祭りのような表彰式。昨年よりもロボットはパワーアップしたと自負していますが、今年は
全体的なレベルも高く、正直のところ入賞は厳しいと考えておりました。それだけにオープン部門の発表で「Otemon Space Challenger」とアナウンスがあった時、生徒たちは嬉しさのあまり飛び上がりました。握手を交わした生徒の目には涙が浮かんでいました。ここに来るまで、休みも返上で、早朝も昼休みも練習してきました。大会が終わり、そのすべての思いがいっぺんに込み上げてきました。本大会を通じて、彼らは「努力が実る」ことを証明してくれました。

robo_5生徒たちは、あれだけ苦しい練習をしてきたにも関わらず、帰る頃には「来年はメダルを獲りた
い」と意気込みを語ってくれました。コーチとしてただただ生徒たちの成長ぶりに目を細めていま
す。
また、本大会でこのような活躍できたのも、山桜会、武田科学教育財団、ちゅうでん教育振興財
団をはじめ多くの方々のご支援のおかげであると思っております。あらためて応援いただいた方々
に感謝申し上げます。「Otemon Space Challenger」は、これからも進化します。