東京山桜会

東京山桜会 第19回 郊外教授

2017年11月22日、15名の参加者が「中国飯店市ヶ谷店」に集まり、美味しい料理に舌鼓を打って話も盛り上がって昼食を楽しんだ後、徒歩で靖国神社に参拝に向かいました。春の靖国神社・千鳥ヶ淵周辺は、見事な桜が咲いて花見客で賑わいます。靖国神社の桜は、1870年靖国神社競馬場が開設された際、その周辺に木戸孝允(桂小五郎)によって数十本の桜が植えられたのが始まりです。境内にある桜の中でも3本の染井吉野は、東京都の「桜の開花宣言」を告げる標本木になっています。神門の中央の二つの扉には直径1.5mの菊花の紋章があり、そこを通って各々で拝殿に参拝をした後で隣接の遊就館を見学しました。神主さんの案内により、先人達がいかにしてこの国を守ろうとしてきたか歴史や著名な和歌の説明があり、古代から近世に至る武の精神を表現している刀、甲冑などを見ました。幕末から戊辰、西南戦争などの史・資料と共に、戊辰戦争の官軍側戦没者を祀った「招魂社」が近代国家建設のために尽力した多くの尊い命を捧げた人々の霊を慰め、その事績を後世に伝えようと明治天皇が創建され、1879年(明治12年)6月4日「靖国神社」と改称された歴史の説明を受けました。「靖国」は、平和な国家を建設するとい願いを込めた社号だそうです。日清戦争、日露戦争、満州事変、支那事変の近代史を学ぶ展示室があり英霊の「みこころ」にふれる遺品や遺書の展示室があり、大展示室には戦跡収集品や人間魚雷「回天」、ロケット特攻機「桜花」、艦上爆撃機「彗星」、97式中戦車、戦艦「陸奥」副砲などが展示してあり、玄関ホールには、ゼロ戦、C56型31号機関車もありました。靖国神社には、幕末の1853年(嘉永6年)以降国を守るために尊い生命を捧げられた246万6千余柱の方々の神霊が身分や勲功、男女の別なく祀られており、その事績を後世に伝えることを目的とした神社として、また明治維新の魁となった坂本龍馬、吉田松陰、高杉晋作、橋本左内といった幕末の志士達もお祀りされています。戦争を知らない私達は「平和であるありがたさ」を実感しながら、家路へとたどりつくのでした。

佐伯文子 (大手前中高19期)