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恩師のいま ~ 大手前中高  池田 晶一先生

巡検・地図を楽しむ

皆様お元気で、ご活躍のことと思います。私は喜寿の年齢になりましたが、現在も地図をメインに巡検(現地調査)を楽しんでいます。在職中から、修学旅行・海外研修・遠足・地理部・授業等で、巡検を楽しんでいました。その時の巡検地を共著で上梓したのが「地図の読み方事典」(東京堂出版 2009年12月1日発行)です。これを読むと、当時の若い皆さんの様子が思い出されます。高校地理で教材とした「土地条件図」(国土地理院発行)は、居住地の防災を考える大切な地図です。
現在も卒業生の皆さんとお会いする機会があり、在職当時のなつかしい思い出と共に、私の様子をお伝えしています。同時に活力をいただいており、追手門学院に感謝です。
巡検では「地図は問題であり、解答は現地にある」という恩師の教えを、実践しています。
友人と現地見学をしつつ、美味しい食事を楽しんでいます。清酒(すみざけ)関係では、酒造会社の店での飲み比べと会話は、楽しいひと時です。面白い内容があれば、原稿にしたためています。近年に掲載されたのは、古今書院発行の月刊誌「地理」2021年2月号「敦賀と琵琶湖を結ぶ」、2023年1月号「豊中運動場の歴史地理」(前編)、3月号「豊中運動場の歴史地理」(後編)、日本城郭史学会「城郭史研究」2023年42号「村上海賊と能島城の考察」等です。
愛媛県今治市にある能島城は、村上海賊と宗家の拠点と言われています。海域は、潮の干満による激しい潮流が発生し、「船に乗るより潮に乗れ」と語り継がれています。能島城は、「海面が土塁となり、潮流が堀」「周囲の海は、能島城の縄張り」と言われ、興味の尽きない城址です。村上海賊は、2016年(平成28年)に日本遺産に認定されています。
健康に留意しつつ、もう少し巡検と読図と食事を楽しみたいと思います。

池田 晶一