山桜会会員のご紹介

横井貞弘氏 追手門学院の歴史発掘Ⅱ

追手門学院の歴史発掘・Ⅱ

大阪偕行社附属小学校に関する歴史的遺品2点発掘について

追手門学院一貫連携教育機構 学院志研究室 調査員

横井貞弘(大手前中高14期卒)

1. 学院の歴史を振り返るとき、小学校で勤務されていた先生が中学部設立にともなって中学校で教えられているケースはいくつか見られます。
キャンパスが隣同士であることも手伝って色んな交流があったようです。
その証拠に追手門学院大手前中高等学校には、昭和7年に建てられた小学校校舎の記念写真アルバムが保存されていました。
そのアルバムの一部に、当時の理科室の写真がありました。
あるときその写真に写っている鳥剥製が、長らく大手前中高理科室で保管されていたものと同じものであることに気が付きました。写真1は偕行社附属小学校理科室、写真2は写真1の鳥剥製部分の拡大部分、写真3は現在の鳥標本写真です。
 振り返って見ればこの鳥剥製は昭和7年以来現在に至るまで、八十数年に渡り保存されて来たことになります。特に昭和20年の大阪空襲時、当時の山口一二院長(学校長)が戦火を顧みず校舎の火災を防がれたので残されたとも言えるでしょう。
また当時の児童の目に触れていたはずですから、御存命のOB諸氏の脳裏の片隅に残っているかもしれません。もしそのようなご記憶があればご一報頂ければ嬉しく存じます。
この鳥標本のルーツを長らく大手前中高で教鞭を執られた辻井健一先生に伺うと、
最初高等学部の理科室にあったようで、茨木移転の際に残されたとの事です。
いずれにせよ学院の歴史を表す遺品であり、長く保存されることを望むばかりです。


5


写真1・昭和6年当時の理科準備室全景写真


4


写真2 写真1の部分拡大写真


3


写真3 現在・大手前中高理科室保管標本

2. 現在、私は学院志研究室という部署で学院の歴史発掘を中心にした仕事を続けています。大手前中高等学校での教え子で、現在追手門学院大学経営学部に在籍している戸田幸隆君がいます。私の歴史研究に興味をもってくれて色々と情報提供してくれています。
あるときネットオークションで偕行社に関係した記念品(写真参照)を見つけてくれました。
この記念品について、実物に記してある文字を手がかりにして学院資料を調べると、「追手門学院七十年志」の68ぺージに対応する文章記述を見つけることができました。
「大正十一年第一期改築工事竣工の記述の項『大正十一年五月二十三日第一期改築工事落成式を挙行し、資金寄附者には大阪偕行社社長陸軍中将鈴木荘六氏の揮毫及び署名入の大阪砲兵工廠に委託加工した砲弾薬莢製花瓶木箱一個を贈呈し当日の参列者には祝菓子の外鈴木中将揮毫の扇子(「志如巌」の三字)を記念として贈った』」
まさしく、ぴったりの説明文と思います。
大正11年木造校舎の改築に伴う記念品で、片桐校長の在任中の出来事になります。
また鈴木荘六氏は大正10年から大正12年まで学校設置者となっているようです。
 尚、この記念品は愛媛県在住の方より購入したものですが、その方は地元で購入してネットオークションに出品されたもので、購入の来歴等の詳細は判らないとの情報を得ています。
1
2
砲弾薬莢製花瓶(高さ約40cm)            裏面の銘文

お願い
今後もこのような遺品に接する機会がありましたら、情報提供を御願いたします。

                            連絡先
                             〒567-8502 茨木市西安威2-1-15
                              追手門学院大学
                              一貫連携教育機構 学院志研究室
                              橫井貞弘(調査員)