『改革』という言葉を最近よく耳にするが、有言実行するには大変である。私が追手門学院に働いておよそ3年と半年が過ぎようとしているが、実は追手門学院の改革期間とほぼ同じ年月にあたる。振り返ると、この3年で英語科は確実に変わってきている。
改革の大きな課題の1つに進学実績の向上があるが、高2の進学クラス担任でもあることから、私にとって1番興味のあるテーマとなっている。この点が1番変わってきているのかもしれない。
今までのやり方の是非をいうつもりはないが、少なくとも進学に関しては各個人の裁量に任されていたところは多かった。しかし、3年目を迎えてやっと清水英語科主任を中心としてまとまりつつあり、1つの目標に向かえている実感がしていて、私は楽しい。
例えば、この夏休みは、朝の9時から晩の5時まで数日間、英語科のメンバーで会議をもった。進学体制によりシフトするため、今までのカリキュラムの見直し、教材、補助教材およびその進度の再検討を実施した。私個人の意見としては、あっという間に時間が過ぎたように思えるぐらいよかった。この夏に立命館大学に教員研修として1週間参加したが、そこで学んだものや、日ごろ相談したかったことなどがとことん話せた気がしている。その中で生まれた意見を取り入れて2学期から積極的に実践していきたいと私ははりきっている。
また、教育アドバイザーの存在も私にとってよい勉強となっている。もともと来校前から私は彼の存在を知っていた。彼は、予備校業界での英語授業の評判が高く、彼の著書に私は影響を受けていたからだ。去年の1年間は幸運にも彼の授業に参加させて頂けた。授業はもちろん、進学指導をする上での貴重なノウハウを肌で感じることができた。
さらに、今年は最低週に1回はミーティングをする機会が増えたことにより、去年とは違った視点で、彼からよい勉強をさせてもらっている。確かに彼からの指示や課題は多く大変であるが、私にとっては納得できるものが多いので、やる気は失せない。目の前の生徒に直結するおもしろい案が多いからだ。また、彼の存在のおかげで、英語科がまとまりつつある原動力の1つにもなっている。
今この改革という渦の中にいるのを心地良く私は感じている。もともと、進学指導をやりたかったこともあり、また仲間と共に歩めている感じがするからだ。後は自己満足に終わることなく結果を伴うことができ、卒業生の多くが満足して巣立てるような学校になってほしいと切望している。
2002年11月19日