withコロナ , 卒業生だより

withコロナ~闘う卒業生~ vol.007

梶山裕嗣(茨高34期)

追手門学院関係各位の皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。

私は高校卒業後、工業系の大学へ進学し建築の道を目指して設計事務所へ就職致しました。現在は転職し、木造住宅の現場監督として今日に至ります。

私の育った環境は所謂『村社会』で地元の繋がりを重んじる世界です。

そんな訳で二十代の頃から地元の消防団に入団し、地域の防災活動に携わって来ました。消防団は村の青年部のようなもので地域の祭りやイベントには欠かせない存在となっています。

かつては近隣の火災などで消防本部と連携し消火活動に従事することもありましたが時代と共に消防団の役割も少しずつ変わってきました。きっかけは阪神淡路大震災だったと記憶しています。

今では火災予防のみならず震災時の対応についても訓練を重ねそれに備えています。

消防団が災害現場で活動することは稀ですがいざという時のための訓練は欠かせません。しかし昨今の新型コロナウィルス感染症の影響でその訓練もままならず、毎年行われている歴史と伝統ある消防出初式も今年は中止となりましたし、村祭りも中止いたしました。

コロナウィルスについては未だ解明されていないことが多いですが、実際の病気の恐ろしさよりも報道による情報の偏りや矛盾によって社会が混乱していることに恐怖を感じます。このような混乱した社会情勢の中で、もし大地震が来たら…考えるだけでぞっとします。

今までに経験したことがない、訓練したことのない対応を求められる時代に突入したのだと感じます。これからは様々な情報が溢れる世の中で真実を見極める力が益々必要になって来るでしょう。関係各位におかれましてもどうかこの困難を乗り越えて又みんなが安心して集える世の中になることを心から願うばかりです。共に乗り越えて行きましょう。