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高校(茨木)水球部 インターハイ出場!

水球部 インターハイ出場

顧問:木村耕太郎

本校の水球部は、8月中旬、長野県で行われたインターハイ(全国高校総体)に出場してきました。水球部は今年度の4月に創部されたばかり。たった3カ月という短い期間でしたが、部員たちが結束し、見事に成果を上げてくれました。

【なかなか苦戦した部員の勧誘】

水球は7人で行うスポーツですが、4月当初はその人数に達せず、部員の勧誘から始まりました。しかし、聞いたこともない、他の学校(茨木高校)で練習している、という非常にイメージしにくいその部活に、わざわざ入部しよう、なんていう生徒はなかなかいません。話すらもまともに聞いてもらえない中、勧誘活動は思うように進みませんでした。それでも毎日の昼休みに、根気よく新入生に声をかけ続けた結果、8名の選手と2名のマネージャーが入部してくれました。

とはいえ、コロナ禍で練習時間も充分には確保できません。部員たちは家でのトレーニング方法についてスマホなどを活用して交換したり、アドバイスを行いながら、不足部分を少しでも補おうと取り組んでいました。

【いざ、大会へ!】

創部から約三週間後に行われたインターハイ大阪予選で全勝優勝。その約一か月後の近畿大会で3位となりインターハイへ。国民体育大会予選では水球部門において大阪としては24年ぶりの本戦出場を果たしました。

インターハイでは残念ながら勝利することは出来ませんでしたが、この4カ月の間、強烈な練習メニューと激戦を経て、マネージャーも含めた部員たちの日増しに成長する姿は目を見張るものでした。技術、スピード、力強さ。向かい合う姿勢、礼儀、目の輝き・・・。それは、勝利がもたらす自信と感動、敗北から導かれる悔しさと反省が、彼らの成長の大きな糧になっていることだと思います。

【勝つ喜び、負ける悔しさ】

今夏、高校野球全国大会で優勝した智辯和歌山高校を長年率いた名物監督:髙嶋仁氏は10年以上前にTVのインタビューでこんな風に答えていました。

「野球が上手いからと言ってもプロに行けるモンなんて、ほんの一握りだって。大抵の子は、野球以外の仕事に就くんですよ。野球を辞めて、社会人になって、そしたら毎日の仕事とか生活をしていると、負けることがほとんどです。ほんとに負けてばっかりで、たま~に勝てるくらい。

その負けた時に「悔しい!」って思ってほしい。だから僕はね、高校野球を通して勝つ喜びってのをこの子らに味合わせてやりたいんですよ。」と。

本校水球部がインターハイで負けた日、夕食後に小さな部屋に集まって、チームとして最後のミーティング。この数カ月を振り返って、ある部員は、少し小さめの声で、こんな風に語ってくれました。

「高校入試で第一志望の学校ではなく、進学先が追手門に決まった当初、学校に行くのに気持ちを整理できない時期もありました。でも、この部活に入って、本当にインターハイに出場出来た。今は、この学校にいることが、僕の誇りです。」

部員の頑張りは勿論ですが、多くの方々のご支援のお陰で、水球部は一生に一度かもしれないような経験が出来ました。今後もご声援いただければ幸いです。ありがとうございました。