私は、第46期卒業生の皆さんを中学1年から高校3年まで、第50期卒業生の皆さんを中学3年から高校3年まで、第55期卒業生の皆さんを中学2年、第56期卒業生の皆さんを中学2年から高校3年まで担任させて頂きました。そして現在は、第64期生の中学1年の担任を務めています。大学卒業後、企業(スポーツメーカー)勤務、公立高校勤務、その後追手門学院大手前中・高等学校にお世話になりました。今年で21年目を迎えます。本当にあっという間の21年間ですが、卒業生の皆さんと過ごした毎日は全て昨日のことのように思い出さます。私の教員としての資質を高めて、向上させてくれているのは、日々の生徒との生活と卒業生の皆さんとの思い出(触れ合い)の結果だと思っています。
今の私は、相変わらずサッカー漬けの毎日です。サッカーを通じて、たくさんの経験と体験をしました。ここ数年、海外へ高校生(選抜選手)を連れて行く機会にも恵まれました。韓国3回、中国(香港・上海)4回、シンガポール1回、スペイン1回、イギリス1回・・・そこで感じたことは、海外においてサッカー(Football)は、単にピッチで勝ち負けを争う歴史あるスポーツではありませんでした。「自分の誇り」と「チームの将来」をかけた言わば「戦(いくさ)」ともいえるものでした。私たち指導者は日頃、選手たちに闘う姿勢やボールに対する執着心を訴えかけ指導をしていますが、海外ではそれは当たり前のことであり、彼らはもっと先にある大きな目標を見据えてプレーしていました。彼らにとって目の前の相手に勝ち続けることが、この先誇り高く生きていけるかを決定づけるということなのかも知れません。そんな個々の「誇り」が、ピッチ上でものすごい闘争心となって現れていました。また、そのための努力を惜しまず、単にピッチの中だけではなく生活そのものからも規則正しく、自分自らで築き上げている。それがサッカーだけではなく、人生全てに関わる「誇り」として持ち続けているように思いました。サッカーを一つのツールとして人生の礎を築いていく。そのことを学ぶ(知る)よい機会となっています。 このような経験を通して、是非とも皆さんの後輩となる追手門学院生たちに「誇り」の持てる指導をしていきたいと考えています。
大橋 忠仁