二十六年間兵庫県の公立高校で勤務し、縁あって、平成二十一年四月から追手門学院大手前中・高等学校で、お世話になっている長澤嘉昭と申します。公立時代のほとんどの期間進学指導を担当してきました。これまでの教員生活で印象に残っていることといえば、公立で最後に勤務した宝塚北高校で十二年間、グローバルサイエンスコースでの4度(高校三年間クラス変えなし、担任固定)の担任とこのコースを立ち上げて軌道に乗せたことです。このコースで進学実績を上げることはできましたが、その数字以上に、当時の生徒たちがそれぞれの志望校に合格し、そのことを保護者に報告する前に、報告にきてくれ、最高の笑顔で、「三年間ありがとうございました。先生のおかげで合格しました。」といってくれた瞬間、三年間の自分の努力が報われたような気持ちとともに、教師としての喜びを感じました。また、彼らは大学に進学し、さらには就職しても、それぞれの大学であるいはそれぞれの企業で、評価してもらい、責任ある部署を負かされ散るようです。確かに難関大学に進学させたことも嬉しいのですが、それ以上に、私の手から旅立ってから周囲で高く評価されていることに、教師としての喜びを感じていますし、彼らを担任したことに誇りを感じています。大手前でもこれから、生徒たちと色々な時間を共有し、苦労して、前任校時代と同じような喜びと誇りを感じられるようになりたいと思っています。そのための労は惜しむつもりはありません。また、そんな喜びを感じられる日を迎えることができたら、大手前の改革に少しは貢献できるのではないかと思っています。至らぬ点が多々あるかとは思いますが、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
追手門学院中高等学校 長澤嘉昭