休みを利用してヨーロッパを訪れるようになって、もうかれこれ二十年になる。
数年前の春休みにブダペスト(ハンガリー)を旅したのは、そこに日本式の温泉がある、につられてであった。
市内中心部の真新しいホテル、ケンピンスキーから距離にして1.5キロメートル、ドナウ川にかかる自由橋を渡ったところのゲッレールト温泉(ホテル)に着いたのは4時ごろのこと。豪華なアールヌーヴォー様式のホテル前で、さてどのようにして入るのか、と迷っていると、ツアー客の一人と見られる日本人がホテルから出てきて、色々親切に教えてくれた。
○チケットを買ってエプロンをもらう。
○男女別の脱衣所へ行く。
○服を脱いでエプロン姿になる。
○ロッカーの鍵をかけて風呂場へ行く。
○シャワーを使って入浴。
浴槽は二つあって、温泉の温度は36度と38度くらい。いずれにせよ三月末では少々低くうすら寒い。温泉といっても15メートル程度の楕円型のプールにつかって、ただじっとしているだけなのだ。大声を出したり、泳いだりするとすぐ係の人がとんできて注意される。一つの浴槽に老若男女が、それでも20~30人はいただろうか。
少々ぬる目の湯ではあったが、20分くらい座っていると、身体がポカポカしてきて結構いい気分になる。一杯やりながら、「いい湯だな」を歌えなかったのは心残りであったけれど・・・・・。
2001年12月7日