withコロナ , 卒業生だより

withコロナ~闘う卒業生~ vol.002

追手門(茨木)34期 足達真理子(旧姓北川)

コロナ禍の中、皆様それぞれの場所でいろいろなことを感じる時間をお過ごしかと思います。
私は現在、病院の薬剤師として働いており、マスクとゴーグル姿で毎日を送っています。
私の病院はコロナ患者の受け入れはしていませんが保健所からの連絡が入り、検査は行っております。
また、コロナ対応の病院から何名かコロナではない入院患者さんの転院もありました。
第一波の頃は、コロナ対策として何をどこまですべきか分からず、とにかくクラスターは絶対に避けなければいけないと、かなりの緊張感でした。毎週定期的にコロナの会議が設定され始め、毎回、状況の確認をしながら規制レベルを確認し、それに応じた対策、ルール改正などを話し合いスタッフに知らされるようになりました。
入院患者さんは検査で陰性を確認の上、念のため個室で3日過ごしていただき、対応も3日過ぎるまでは完全防備体制で行うことになりました。
薬剤師は病棟へ上がることも控え、服薬指導の仕事も一旦中止していました。外部からの健康診断も中断し、お断りしていました。
個室確保の為もあり、入院をかなり減らしていましたので、年末の賞与支給はないと言われていました。(賞与はありましたが、台所事情はかなり厳しくなっているとのことです。)
先日、第三波が押し寄せる中、逼迫状態を迎えて今後、受け入れの可能性があると説明がありました。既にコロナ患者さんを対応している病院スタッフの大変さを想えばこそ、皆、静かに覚悟しています。
いろんなことを考えさせられる時ではありますが、ただ、毎日現場に行く以上、そこで、できることをできる範囲で精一杯、ひたすら真面目に、目の前の一つ、目の前の一人に集中するようにしています。
そんな中ですが、私にはうれしいこともありますし、しあわせも、感じます。
それは、ちょっとしたことで、風がふくようなことです。
自分自身として、見えたことや気づいたことが多くあり、振り返ると、大切な1年に感じています。
追手門での学生生活は、今となっては、壮大な映画のように思えたりしています。
その数々の場面や言葉が、時折、私を救ってくれ、誇らしいような気持ち、安心するような気持ちが今も心に流れています。うまく言えませんが、誰も知らない、特別ないいものを、こっそり持っていて、おかげで、妙に胸を張れたりする・・・そんな感じがしていて、ありがたいばかりです。
いま、あらためて、追手門で一緒に過ごした方がおひとりずつみんな、穏やかに過ごされていることを心よりお祈りしています。