大手前学舎(過去掲載分) , 恩師のいま(過去掲載分)

図書室に関して 大手前中・高 古坂博一

文部科学省が「児童生徒の読書に関する調査研究協力者会議」のまとめの中で、「新しい魅力ある学校図書館の在り方」として、次の4点をあげている。

1 学校図書館は子供のオアシス、学校の読書センターにしよう。

2 学校図書館を学校の学習センターにしよう。

3 学校図書館の機能を充実する校内の協力体制をつくろう。

4 地域に開かれた学校図書館にしよう。

本校でも上の1から3は目標としたい。

1に関しては興味深い調査結果がある。

全国学校図書館協議会と毎日新聞社が共同で毎年行っている小・中・高校生の読書調査であるが,平成9年度の調査結果が、『学校図書館』(1998年11月号 No.577号 全国学校図書館協議会編・発行)に特集されている。この中に,

・「学校の中で一番心が落ち着く場所はどこですか。」

・「学校内で一番心が落ち着く場所を選んだ理由」

・「イライラしたり不安な気持ちが強くなった時,どうしますか。」

という調査項目があり,その結果がグラフ化して報告されている。

この調査結果から,図書館は学校の中で2番目か3番目に落ち着く場所だと答えている。その理由としては「静かだから」。イライラ・不安の解消法は「友だちに話す」が第1位、それに続いて「本や雑誌を読む」があがっている。

学校図書館は本を読む以外に心の癒しの場所になっている。

本校の図書室も静かな癒しの場としての働きをもっているが、さらに癒し系の音楽CDを流してみることや展示している絵画の交換も考えている。

2に関しては調べ学習を図書館でしていると資料が図書館では見つからないことが時々ある。インターネット用のパソコンが2台あるのでそれをうまく利用できるよう指導する。

調べ学習用の本はもっと充実させる必要があるのでこれからの選書時に考慮する。

3に関しては現在、読書感想文コンクールに応募したり、早朝読書に取り組んだりしているが、さらに読書指導に力をいれたい。例えば、昼休みに名作文学を有名な声優が朗読しているCDを流したり、名作文学のビデオ鑑賞会を開いたり、耳や目から本へ導く手だてを考えている。図書館便りの回数を増やし、新刊情報も提供していきたい。

図書館が狭くなってきてこれ以上蔵書を増やせないので、学級文庫の充実を学内でお願いして校内の協力体制もあおいでいる。

4に関しては本校では、地域という言葉を保護者という言葉に置き換えればいいだろう。

保護者も本校の図書の貸し出しは可能だし、図書の寄贈もお願いしている。

今後、我々が目指すのは読書量の多いだけの子供の育成ではない。こま切れの時間をつないで読書の時間を生み出して、自己の生活時間を見直し整理でき読書を生きる力の糧とする能力を持つ生徒の育成である。

サイクリング部に関して

今年の夏は、しまなみ海道80Kmを走破したが、今後は自転車を最初から組み立てる講習会への参加を予定している。来年度の夏は琵琶湖一周180Km走破の予定。

2002年11月19日